自然葬は自然の摂理にかなった営み

”自然葬”という言葉を聞くとなんとなく違和感を覚える人が多いと思います。それは、私たちは普通、死んだら”墓に入る”のが当たり前である、と考えているからなのではないでしょうか。この場合の”墓に入る”というのは、墓石の下のコンクリートの骨壺収納室(カロート)に納められる、という意味です。しかし、実は現在のように火葬した遺骨をカロートに納めることが一般的になったのは、わりと最近のことなのです。

昭和の初めごろまでは、現在のように火葬場が整備されていなかったという事情もあり、火葬よりも土葬の方が一般的な送葬方法だったのです。つまり、昭和の初めごろまでは(広義の)自然葬の方が一般的な送葬方法だったのです。「死んだら土に還る」といったような言い回しが現在でも、しっかりと残っているのはこの為です。また、学生時代に生物の時間に習った”食物連鎖の仕組み”を覚えているでしょうか食物連鎖のピラミッドの頂点に立つライオンのような大型肉食動物も死んでしまえば、その死体は、ピラミッドの最下層に位置する植物たちの栄養分になる、それが自然の摂理である、というものです。

これらのことから、命を終えたものを自然に還す、ということは人間の生物としての本能であり、自然の摂理にもかなった営みであると考えることができます。人類は長い年月、風葬、土葬、鳥葬など、手段は違えど、自然葬によって遺体を自然に還してきたのです。このような視点をもてば、自然葬というものに対して違和感を抱いている人の考えも少し変わってくるのではないでしょうか。

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