ラジカル塗料は、今まで外壁塗装で高性能を誇っていたシリコン塗料より優れている次世代の塗料として登場しました。ラジカル塗料は正式にはラジカル制御型塗料といい、ラジカルを抑制する効果があります。ラジカルは顔料に含まれる酸化チタンが紫外線や風雨に当たると発生します。外壁塗装で塗膜が剥がれるのは、ラジカルが耐久性を支える樹脂を分解して劣化を速めるためです。
そこで外壁塗装の長持ちさせるためにラジカル塗料が開発されました。ラジカルを制御する技術には高耐候酸化チタンと光安定剤が用いられています。高耐候酸化チタンは通常の酸化チタンと違って、発生したラジカルを閉じ込める作用があります。ラジカルが放出されないので、外壁に影響を及ぼすことがありません。
光安定剤は発生したラジカルの働きを抑制する効果があります。アクリル樹脂をベースにしたラジカル塗料は価格が安く、シリコン樹脂ベースでは高ランク品と同じくらいです。およそ平米1500円~2200円ていどで、塗料が安いのに性能が高いとして新しい時代を象徴しています。ただし最近発売された塗料なので、実績がほとんどありません。
塗装店や個人店の中には存在すら知らない可能性もあり、検討しようとしても取り扱っていないことがあります。住宅街でニオイが気になる時は水性タイプを使います。塗料メーカーによっては樹脂名を売り出さないで、性能で選んでもらうために防汚染性や色持ちの良さなどのレベルを上げています。